空色恋愛。【完】
橘くんなら…。
_____好きになってもいいのかな?
「侑夏?俺と付き合って?」
答えなんて決まっていた。
私は変わるんだ。
さよなら橙也。
「はい…よろしくお願いします…」
「あーもー、侑夏、まじ大好き。」
「ちょ?!橘くん?!」
橘くんは私のことを、勢いよく抱きしめてきた。
橙也?
私は今日から橘くんの彼女になりました。
橘くんはとても優しくて
橙也くらい私のことをわかってくれる素敵な男の子です。
私も幸せになるから。
だから橙也も、どうか幸せに。
橙也のことが大好きでした。
大好きなんかじゃ足らないくらいで
きっと多分愛していました。
大好きでした。
橙也の拗ねた顔も
本当は少し可愛くて愛おしくて
忘れられないくらい好きでした。
橙也、
ありがとう。
「橘くん?」
「ん?」
私は橘くんの耳元でこう囁いた。
“橘くん、好きだよ。”
19の夏。
新しい恋が始まった。