空色恋愛。【完】
「俺のことは気にするなって、だからそんな顔するなって。な?」
橘くんは私の頭をぽんっとやさしくたたいた。
「少し…会って話してこようと思う。
今なら、ちゃんと話せる気がする。」
そういうと橘くんは笑った。
「俺はいつでも侑夏の見方だよ。」
「ありがとう。」
私は橘くんの手を握り、ガタンゴトンと揺れる電車で眠りについた。
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ついにその日がやってきた。
私はいつもと変わらない化粧と
いつもと同じような私服で
橙也のことを待っていた。
「おっす…」
「あ、橙也…」
「中央公園いかね?」
「懐かしいね、いいよ」
中学生の頃、
寄り道するといったらこの中央公園だった。
隣には大好きだった人が居て。
「彼氏…できたんだって?」
「へ?
あぁ、うん。まだ2ヶ月しか付き合ってないけどね」
「そっか」
「すごく、すごく素敵な人なんだ」
「ならよかった安心したよ。」