空色恋愛。【完】
私は正直怖かった。
橙也のことはたぶん好きだ。
好きなんだ。
でも気持ちをずっと押しつぶして、
好きじゃない。
好きじゃないんだと何度も自分に言い聞かせて。
天井が見えた。
あぁ、私って…
「…?!」
目の前が涙で溢れてしまい、
何も見えなかった。
「侑夏…ごめん。怖いよな、やめる?」
「へっ…?
あぁ、ごめん、なんで私泣いてるんだろ…」
もう分からなかった。
何も考えたくなかった。
大好きだった橙也が目の前にいるのに、どうしてかすごく怖くて
目の前にいるのは橙也ではないのではないかと思うくらいだった。