空色恋愛。【完】
「そんなことないよな、
なぁ、橘?」
ガラッと実験室のドアが開いた。
「橘くん?!」
「侑夏、ごめんな。
俺、ずっと裕介に侑夏のこと相談してたんだよね…」
「ごめん、侑夏。
今の話全部橘にも聞いてもらってた」
嘘でしょ?
私は橘君を傷つけた?
「俺は侑夏がずっと好きだったよ、
でも侑夏は辛そうなときも俺の前では絶対に泣こうとしなくてさ
本当に俺、侑夏のこと守りたかった。
でも侑夏は、何も俺にいわないで一人で解決しようとしててさ、
目腫らして大学に来てたり、そういう姿見て俺、なんかなさけなくなってきちゃってさ」
橘君は少し残念そうな顔をした。