空色恋愛。【完】
「橙也くんは、どうしてこのサークルにしたの?」
美鈴は俺にバスケットボールをパスしてきた。
「んー、あいつが入ろうって誘ってきたからかな」
俺は向こうで彼女の果林と話している拓馬のことを指差した。
「あー…拓馬くんか、なんか、納得かも。」
美鈴はくすっと小さく笑った。
「ほら、このサークルって可愛い子が多いことで有名じゃない?私がいうのもなんか変だけど。
だから、橙也くんも女の子目的できたのかなーなんて、思ったよ」
「いや、全然。
俺、女子とかとあんま話せないし、それにあんましそういう目で見れない」
「橙也くん、彼女とかいるの?」
「いや、居ないよ、長く付き合ってた彼女と高3になる前くらいに別れた。」
「そこからずっといないの?」