空色恋愛。【完】
俺は何を動揺してるのか。
美鈴にまでこんなこと話して。
侑夏に会ったところでどうする。
話せるのか?
いや、話せないだろう。
いまでも俺が侑夏を振ったとき
のことを覚えている。
あの時の侑夏の顔が
頭から離れない。
「はい、これ」
「あぁ、ごめん、ありがとう」
「橙也くん、最近膝痛いでしょ?
だからサポーター」
「わざわざ、悪いな。ありがと」
美鈴は俺に対してすごく優しかった。
拓馬にも、美鈴と付き合えよとか
言われたことがある。