空色恋愛。【完】
“うん!”
そう返信を返すとすぐに
電話がかかってきた。
『もしもし』
『…も!もしもし』
少し二年前よりも低くなって大人びた声。
『いきなり電話かけてごめんな』
『ううん、全然大丈夫』
私は自分の部屋で話しているのが
恥ずかしくなりベランダに
一人出た。
『侑夏ってさ、
俺と別れてから彼氏とかできた?』
思いも寄らぬ質問だった。
『ううん、できてないよ、
好きな人もずっと居ないよ』
『…やっぱそれって、
俺が傷つけたせい?』
『…!ううん、そんなことないよ、
全然、なんていうんだろ?
私きっと元から恋愛体質じゃないんだよ!』
慌てた私の声が初夏の夜の空に
響く。