サイダーのように 淡く、 儚く 、


 サイダーには光があたって

 透明で すごく綺麗だった


 
 「 ほら、 飲めよ 」

 「 え、あ ありがとう 」

 
 
 もらったサイダーは、

 私の掌の中でも光ってくれて


 同じサイダーのはずなのに

 林田が持っていたほうが、

 何倍も輝いて見えた


 
 「 うっめーよなあ 」

 

 林田がとても美味しそうに、

 サイダーを飲み始めた


 私もフタを開けて、

 サイダーを一口飲んだ


 サイダーは喉にしびれて

 でも少ししたら消えてしまって

 すっごく冷たくて

  
 意地悪だけど、 消えたら寂しい

 だからまた一口飲む


 
 「 美味しい、ありがとう 」

 「 俺サイダー好きなんだよね 」


 
 そう林田は嬉しそうな笑顔で言う

 サイダー、 林田そのまんまだな

 意地悪言うけど、 消えたら嫌だ

 キラキラ輝いてきて、眩しいの



 「 サイダー、林田みたい 」

 「 え、俺が? 」

 
 
< 4 / 8 >

この作品をシェア

pagetop