赤い海
「ただいま」
「おじゃまします」
「おかえり!」
「七瀬君!久しぶり!」
「あ。先輩」
「え?先輩!?」
「知らなかったのー?!」
「花梨先輩と同じ高校」
確かにこの前の卒業パーティーで、花梨さんに腰が低いというか・・・・なんというか・・・
「で?七瀬君はどうしたの?」
「あたしが話をしたくて・・」
「そっかそっか!洸希くん寝ちゃったね!あたし布団に連れて行くからリビング空けるよ!」
「ありがとうございます」
お茶を出して向かい合って座った
「あたしさ、洸が亡くなって、洸希が生まれて・・・何か次から次へとって感じで・・・。」
「あぁ。・・・だろうな、」
「洸の事はまだ大好き。でもね、辛すぎるの・・・・昨日まで一緒に誕生日を祝っていたのにいきなり消えちゃたの・・・・思い出とあたしと洸希を残して・・・
約束も・・・・全部・・」
「・・・。」
「洸のお墓に行くのも、洸の匂いもまだ涙が出てくる。」