赤い海



夜、みんなで家でご飯を食べることになった。


今日からここで暮らすんだ。


洸の家を出て。
あたし・・・すこしは前に進んだかな?





「僕、太一兄ちゃんがパパがよかった!」

と洸希が言った。
いっきに賑やかの空気が冷える。


「え?何言ってんだよ洸希、お前には洸さんつーいいぱぱが」

「いないもん!!」

「・・・洸希・・。」
あたしが洸希を見つめる・・・。

「僕にパパいないもん!」
とあたしの方を振り返って言った。

「なんで僕にはパパいないの?!ねぇママ!!僕皆に言われるんだ!僕はパパがいないって皆に言われるのがいやなんだ!」


「・・・。」なんて返せばいいのか分からない。



洸希な泣いてあたしを弱くたたいて叫んだ

「なんで僕にはお父さんもおばあちゃんもおじいちゃんもいないんだよぉー!」

「ごめんね」

「なんでよぉー!!ねぇままぁ!!もういやだ!ママなんて嫌いだ!!!」

と泣く洸希


「ごめん・・ごめんね・・・洸希・・」

「うぅ・・・」



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