赤い海


「ママのままとパパはね、ママが小さいころに死んじゃったの。」

「・・・え?」

「ママはね・・・寂しくて・・悔しくて・・・辛い思いばっかしてたの・・・」

「・・・・。」

「でもね・・・パパが助けてくれたの・・・。」


「本当に?」

「うん!・・・でもね・・パパも洸希に凄く会いたがってて、でもね・・・会えなかったの・・・」

「なんで?」

「洸はね・・・病気でね・・・幸せな顔して眠ったの」


あたしが泣きじゃくってた時も洸は静かに優しく眠っていたね。
幸せそうな顔して・・・あたしが何度声をかけても・・・・
眠ってたね・・・・・


「洸希の名前はね・・・パパの名前をもらった名前なの」


「まま・・・ごめんね・・・ッ」

と泣く洸希


「洸希!ケーキ決めよ!」

あたしは洸希の前を歩いた。
泣き顔を見られたくなくて


























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