赤い海
夕食を食べて、洸の車に乗り込むと
「目隠しして!!」
とタオルを渡された。「えー・・わかったぁ」
あたしの視界は真っ暗になり、どんどん進んでいく道。
方向が分からないし、どこにいるのか不安なあたしに洸は「大丈夫!」とか「もうすぐだから!」とか「楽しみにしてて!」という。
その優しい声があたしを安心させる。
キィィィィッと車が止まる。
「あず!ちょっと歩くよ!」
と洸があたしを誘導する。
「ねぇまだ?まだ?」
「もういいよ」