赤い海


え・・・?死んだ?洸の親が?

あたしは驚いて洸の顔を見る
笑顔であたしに話しかける洸は凄く切なく痛い笑顔だった。




「そんでな俺1回も見てなかった手紙を見たんだよ」


洸・花梨 へ

いまさらこんな手紙をすみません。
きっと二人はあたしたちのことを恨んでると思います。
本当にごめんなさい
いまさら許してもらおうなんて思ってません。
けど一つ報告をしたくて手紙を送りました。
お父さんが一昨日亡くなりました。
癌でした。お父さんは最後にあなたたちにあって謝りたいと毎日のように言っていました。
今あたしたちの所へ行ってしまったらあなたたちの生活をまた壊してしまうんじゃないか。と思い会いに行けませんでした。
言い訳してすみません。けど今でもあなたたちを愛しています。
あたしたちに死ぬまで謝り続けます。
本当にごめんなさい。
幸せになって下さい
誰よりも幸せになって下さい。ありがとう!生まれて来てくれてありがとう!







洸のご両親の手紙を見せてもらった。



あたしは読み終わると涙が出た。


「俺さ。親大っ嫌いだけど・・・やっぱ親なんだな・・・失ってからじゃ遅いんだよ」





失ってからじゃ遅いんだよ。


その言葉があたしの中に響いた。











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