赤い海


「ただいまー!」と洸の声がする

「・・・お帰り」

「ん?どうした?」明らかに機嫌の悪いあたしを心配そうに見る


「別に・・・」
「・・・そっか」

少し心配そうにあたしを見て、けど気にしてないようにする

洸の優しいこと。
あたしから話すまで聴かないでくれる


「ごはんたべよっか!」
と支度を始める洸


「うん。」といって2階へ行った。

心配してるって分かってるけど、言いたくない




それから少しして洸があたしの部屋のドアを開ける


「あず、ごはんだよ」と優しく笑う洸

その顔にキュッーと締め付けられる。でも

「うん」
素っ気なく返してしまう


「あず具合悪い?無理しなくていいよ?」

「・・・がぅ・・・。」

「ん?」

「違う!!」つい叫んでしまった。


「あず・・?」心配そうに聞く声がする


あたしは洸に八つ当たりをしてしまった。









< 55 / 219 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop