赤い海


少し間をおいて家に入った



「た・・・ただいまぁ・・」

小さく言うと2階から洸が降りてきた

「洸・・・あのね」

「あず!!!」
と言ってあたしに抱きついた
「よかったぁー」と深呼吸する洸
「ごめんね」洸の背中に手を回した
「かえってこないかと思った」
声が少し震えていた
こんなにも心配させてしまったのかと思うと申し訳ない気持ちでいっぱいだ

「ごめん洸・・・あたし・・・もうどこにも行かない」

「あぁ・・いかせねぇよ」
と強く抱きしめる


やっぱり洸がいい
あたしの最後の人は洸がいい




「てかあず昨日どこにいたんだ?」
「え?・・・あぁ・・・」
「ん?」
「七瀬って言う同級生の家だよ」
「・・・・男か?」
真剣な目だったので嘘はつけないような気がして
「はい・・・。」
正直に言いましたとさ






それからずっとムスーッとしてる洸









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