画面越しのキミに恋をする~声から始まる~
趣味が共通している人たちとのやりとりが楽しい。
それもあるけれど、私にとってはそれだけじゃなかった。
…ある1人のユーザーとの会話が私の日常を楽しくさせていた。
「美柚、次ってここの教室だっけ?」
「あ、うんうん、そうだよ!」
そうして講義室に入る前、ピロン、と通知音が鳴る。
「……あっ」
通知の中身は、
私がやりとりを楽しみにしているあの子からの返信だった。
それだけなのに、自然と頬が緩んだ。