被害妄想ダーリン
「今、
誰かに狙われてるんでかくまって下さい!!」
…修司くん。
「ささささっさ、さっき、
階段から落ちたんです!!」
確かに、
修司くん…鼻血出てる。
「それは、
ただドジしたんじゃ…」
近くにあったティッシュを借り、
修司くんの鼻に当てる。
「いや、
靴紐がほどけてたんだ!
きっと誰かが俺の靴紐をほどいたんだ!!」
……ただの偶然なんじゃ…。
「俺やったら靴紐ほどくなんてまわりくどい事せんと
普通に突き落とすけどな。」
慎一さん。
潔すぎです。
「…なあ、
真知子。」
美希が私を呼ぶ。
「…言いたい事は分かるけど、
……何?」
「修司くんて、
被害妄想やな?」
「…うん。」
私は頷いた。