被害妄想ダーリン
「ははは!ジョージ、早いね!
早くからそんなペース早くして大丈夫なのかい?」
「ヒカルこそ!もう息切れてるよ!無理しない方がいいんじゃない?」
走りながら挑発する二人。
「そんな事してたら余計息切れるよ…」
心配になってハラハラと見ている私と美希。
楽しそうに見ている由梨と慎二くん。
「わ……っ」
突然体がぐらつく修司くん。
どうやら靴紐がほどけたみたい。
「お…っとと…」
偶然にも、妖精も靴紐がほどける。
「「わーーーーっ」」
お互いがお互いの靴紐を踏んで、転倒した。
煙が舞って、二人は砂まみれになった。
「あ~あ…」
何やってんの…あの二人。
その間に他の人達が抜かしていき、二人はビリケツで失格。
「ぎゃははははーっ」
由梨は大爆笑。
「アイツらアホやーっ」
慎二くんも笑いすぎて涙目になっている。
「確かに…アホやな」
美希はため息をついて俯く。私も頷く。