被害妄想ダーリン


「えーと…ここがこうなって…」


勉強モードの修司くん。
必死だなあ…


…こうやって静かにしてれば
本当にカッコイイのに…



ジーと見つめてると修司くんが私に気付く。



「どうしたの、真知子ちゃん。
何かわかんないとこあった?」


「いや…っ、別に…」


首を横に振る。


勉強しよう!
勉強!!


わかんないとこ…か…





なんかもう全部分かんないっす…。



「どこ?」



え、えー…別にって言ったのにー



「ぜ…全部?」



「………。」
「………。」



は、恥ずかしい…



「分かった。
そういえば真知子ちゃん数学苦手だったね。

一緒に解いていこうか」


「ご、ごめんね」



修司くんは、
『いいよいいよ』
と言って教えてくれた。


修司くんは勝負があるのになあ…
ごめんね。
< 58 / 85 >

この作品をシェア

pagetop