被害妄想ダーリン

「真知子、真知子!
クラス順位張り出されてるよ!」




由梨が廊下から叫ぶ。
廊下には、学年30番以内の人のみ張り出されている。



テスト結果の紙を鞄に入れ、廊下へ出る。


「一番…………慎二くん!?」


学年一位が慎二くん!
ありえない…。


「どう?惚れ直した?」


慎二くんが私に聞いてくる。
いや、べつにはじめから惚れてないし。


でも、そっか。慎二くんて本当は頭良かったんだっけ…。


「二位が…二人?修司くんと妖精?」


「へー。妖精はともかく、修司頑張ったなあ!
あいつ、いつも三位内には入れへんかったから」


そーなんだ…。
いや、なかなか入れないと思うよ?


「いつも4位とか5位とか…」


充分凄いわ。


「ジョージ!同点だよ!
頑張ったじゃないか!」


「ヒカルには負けたくなかったからね!」


「ところで、ミッキーとマッチーはどうだったんだい?」


え…。
あ、忘れてた。


「私が…42番で、美希は?」


「私40番」


負けた…。


「じゃあ、僕とミッキーチームの勝ちだね!」


妖精が大げさに喜ぶ。


「く…くそう!」


修司くんはとても悔しそう。


「ごめんね…修司くん。」


「いいよいいよ、頑張ってくれてありがと」


修司くんも頑張ったのに…


「よし!次は海で勝負でもするかい?」


「のったーーー!!」


あ…そっか。
夏休みだもんね。


妖精と美希に、海に行く約束をして夏休みを向かえた。
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