被害妄想ダーリン
「当たり前やん!卒業しても、友達やで?」
……そっか、
そーだよね!
「そーだよね!」
そう言って美希の浮き輪をひっくり返した。
「きゃああああっ」
美希は叫んで海に沈んだ。
「何すんの!?」
私は笑って海から出た。
辺りはもう日が落ちかけていて、綺麗な夕日になっていた。
「真知子ちゃん、
片付けて花火の準備しよっか。」
「うん!」
「うちもやるー」
美希も笑って片付け始めた。
いつまでここにいられるか分かんないけど…でも。
「今が大事…だよね。」
そう呟いて、片付け始めた。
いつ終わるかとか…考えなくったって“今”が楽しけりゃ、それでいいじゃないか。
まだ若いんだしっ。
「ね!修司くんっ」
「え…う、うん…」
片付けて、花火を始めた。
そんな感じで、私達の夏休みは終わった。