被害妄想ダーリン
新幹線に乗って二時間ちょい。
京都に到着した。
「ジョージ!一緒に生八橋食べようじゃないか!」
「いいねー!」
そう言って生八橋を買う二人。
「はい。真知子ちゃんも」
「あ、ありがと」
修司くんから生八橋をもらう。
あ…美味しい。
「真知子ちゃん、どうしたの?考え事?」
「え…」
やば!顔に出てた?
楽しまなきゃって思ってたのに!
「そんな事ないよ!全然!」
そう言って元気な事をアピールする。
わざとらしかったかな…?
「真知子ちゃん、もしかして…」
「な、なに?」
修司くんに顔を近づけられて頬を紅くする私。
「宇宙人の仕業!?」
「はい?」
「きっと宇宙人に変なチップを入れられたんじゃないの!?」
そんな訳ねーだろ。
非現実すぎる…
「うん!きっとマッチーは宇宙人にさらわれて宇宙人になってしまったんだ!」
おい。妖精…
余計な事を言わないでおくれ。
「そうなのかああ!早くチップを取らなければ!!」
「近づくなー!!」
修司くんと妖精を蹴り飛ばし、
スタスタと歩いてゆく。