被害妄想ダーリン
集合時間になり、
バスに乗り込む。
「明日で終わりだね。」
美希が寂しそうにそう言うと、
「…うん。」
と、
ただ返事をした。
「ねえねえ!
明日は皆で行動しようねっ!」
由梨がウキウキしながら話す。
明日…で終わりかあ。
ボーッと考えてると、
ホテルについた。
ご飯もお風呂も済ませて
ひとり、誰もいない庭のベンチでくつろいでいた。
「どないしてん?」
「慎一さん…」
くつろいでたら、
慎一さんがやってきた。
慎一さんは隣に座って
話し始めた。
「明日、狭子が行ってた…トンネルのとこ行くから。
もちろん、皆も行くで。」
「それって…」
「帰るってことや。」
やっぱり…?
もう、ここには戻れないのかな…
「ずっとここにいるわけにもいかんからな。」
「そう…ですよね。」
「せめて、卒業まではいたかったよな。
でも、しゃあない事やから」
「分かってます…」
「戻っても、きっと会えるって」
慎一さんがそう言って私の頭の撫でた。
なんだか、慎一さんがそう言うと、そんな気がして、安心した。