地味子ちゃん改造!?~私と彼らのラブゲーム~
この時間がずっと続けば幸せなんだろうなぁ。



他愛もない話をして、ご飯食べる。



当たり前のようで、当たり前じゃない。



「奈央、早く食べないと俺が食べちゃうよ?」



「え?あ、ごっごめん…」



「あやまるなって。冗談だからさ」



直人くん、私が考え事してたから場を和ませようとして…



本当に優しい。



「あっあの…」



ん?と、直人くんはこちらに身体を向かせる。
部活のこと、聞きたかったから。



「ぶっ部活…バスケ部、なんだよね?」



「うん、そうだよ」



「わ、わ、私も…バスケ部になったの」



あ、直人くんがすごく驚いている。
当たり前か、小さいころからスポーツに縁がないし。


小さいころやってたスポーツといえば…縄跳び、とか。
授業だけど。



確かその時も直人くんに助けてもらいながらやってた記憶が…



「あ、けっけど、マネージャーらしいから…」



そう言うと、直人くんの表情がなぜか曇っていた。



なにかいけないことでも言っただろうか?
心配になって、直人くんをチラッと見る。



「直人くん…?」



「――!?あ、ごめん!ぼーっとしちゃったね」



どうしたんだろう、直人くん?



などと思いながら、和やかな昼休みは幕を閉じた。




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