地味子ちゃん改造!?~私と彼らのラブゲーム~
「誰かー…」



「………」



「誰、か…」



「………」



「誰……」



誰か、いるような…
ちょうど私の後ろに誰かの気配あるよね?



怖くて、歩くスピードを早めていく。
だけど後ろの誰かもなぜか私のあとをついてくる。



何で!?



「あっあの…」



私は決意して、足を止め、後ろを振り返った。



そこには無表情で私をジッと見つめている男の子が立っていた。



私は、その綺麗な顔につい目が離せなくなった。



短くて少し跳ねた黒髪に、切れ長の二重、小さな顔に整った鼻。
耳には両方1つずつピアスを付けていた。



「………お前、誰?」



薄い唇が開き、男の子はそう言った。



「わっわっわっ私はぁぁ…」



は!?
まただ…知らない人と話すと言葉がぶれてしまう癖。



直さないといけないのは分かってるんだけど、うぅ…泣きそうだよ。



絶対怒ってるよね?
だって目を細めてるし…



「…………落ち着け。俺は別に怒ってない」



なっなんで皆私が思っていることが分かるの!?



それは置いといて…



「私、は、結城奈央で、す!!」



私が言い切ると、男の子はぽかんとして私を見ていた。



あぁ、きっとおかしな子だって思われたよね。
誰かこの状況から逃れられる方法を教えて…




< 6 / 49 >

この作品をシェア

pagetop