足首の長い髪
救い
「皐月さん・・私ね、こういうのって・・・信じないんだけど・・・」
「はい。私もどっちかと言うと先生と同じタイプなので。」

「そう・・・・」

「私の知り合いがね、お寺の住職をやってるの」
「その人、私の幼馴染なんだけどね、
よく彼から聞かされてたんだわー」

「え?」

「霊を見たって・・・」

「本当ですか!」

「うん・・・ それに・・ 声を聞いたこともあるって・・・」

「うわ・・・」

「よくわかんないけど、 彼を紹介しようか? お札とかもらえるかもしれないわよ」
「あ、 お願いします!」

「じゃぁ、学校が終ったら・・連れて行くわ」

皐月は 先生の言葉に 安心して、 又深い眠りに付いた。

「皐月さん、 起きて、そろそろ行くわよ」
おなかをポンポンッと叩かれ、 皐月は目を覚ます。
とても 心地よく眠れ、 爽やかな気持ちだった。

「あー 良く寝た。 先生っ この部屋って なんか気持ちいいですね」
「そう?」
「うん、 なんか パァーッと明るくてぇ・・ 」

そう言いかけて、水中の暗さを皐月は思い出して、ゾクッと首筋をすくませた。

「フフ、 幼馴染の彼にもね、 良く言われたわ・・・」
「え?」

「おまえは俺の太陽だっ て・・・ あははは」
「やだー 先生とその人ってぇ・・そういう関係なんですかぁ?」

「やだ、違うわよ! フフフ・・・あのね、そうじゃなくって・・
私って なんか太陽みたいに場が明るくなるらしいの。」
「なんですかそれは・・・」

「フフフフ・・彼はね、 私と居たら 霊が飛んで逃げるからずっと私と居たいって
よく、そう言ってたわ・・・ 私は魔除けかっ!て、よく怒ったものよ。」

「あー なる・・・・ 私もなんだか、わかる気がします。」

二人は友達のように微笑みながら保健室を出た。
< 4 / 12 >

この作品をシェア

pagetop