意地悪のっぽと強気ちび
「ごめんごめん、聞くまでもなかった。小さいから見えないに決まってるよね」
「……………は?」
「愚問だったね」なんて嘲笑ってくる結城くんに対抗する。
「結城くんからしてみればみんな小さいんじゃない?」
「認めたくないのは分かるけど………大丈夫。小さくったって良いこといっぱいあるよ!」
「ほら」と指された窓へと目を向ければ、下校時間なのかわいわいと楽しそうに帰って行く小学校たち。
……………その小さいって少し違うと思うんですけど。
口には出さずに毒突く。
こうして私と結城くんの攻防戦が幕を開いたのだ。