意地悪のっぽと強気ちび
自分で考えなさいって言われても……
「嫌われてるとしか思えないじゃない」
トイレに行っている間に先に教室に戻ってしまったアヤちゃんを追うように、教室へ向かう。
予鈴が鳴ったからか、急いで次の授業へ向かう人たちが行き交う中、私は1人ゆっくり歩いていた。
考えたくもないのに、アヤちゃんの言葉が気になって考えてしまう。
あー、もう。
なんで私があんな奴のこと考えなきゃいけないのよ。
考えても解決するどころか、どんどん謎が増えている気がする。
「うわぁっ!」
そう悶々と考えていたら、突然腕を引っ張られ、教室の中へと引き込まれた。