意地悪のっぽと強気ちび
「だっ、誰!?」
ドクドクと心臓が激しく脈打つ。
慌てて私を引き摺ったと思われる人を見上げれば、そこには今1番見たくない人が私の腕を掴んでいた。
「……………何のつもり?」
「それはこっちの台詞なんだけど!」
人の腕を引いておいて、なんで私がそんなこと聞かれなきゃいけないの!?
「離してよ!」
「答えるまで離さない」
そんな問答を繰り返しながら、先に折れたのは私の方だった。