意地悪のっぽと強気ちび
「っはは、どんまいおちびさん」
明らかにどんまいと思っていないような顔で笑う結城くんは、悪魔のようだ。
………いや、サタンか。
返して貰った小テストに目をやり、頭を抱えたくなる。
本気でどうしよう。
「ごめんね、俺も人に教えるほど勉強出来るわけでもないし……」
心底申し訳なさそうにする向田くんは、本当に天使だと思う。
「大丈夫だよ…………たぶん」
そう言えば、あっ!と向田くんは声をあげた。