意地悪のっぽと強気ちび


「あれ、なんか潰れたミジンコが…」

「誰がミジンコだ!誰が!」


床に拳をおいたまま、すなわち四つん這いの体勢で上を見上げる。


首が痛くなるんじゃないかってぐらい顔を上に向ければ、視界にはやっぱりあの意地悪な笑顔をこちらに向けていた。




「あぁ、ごめんごめん小さすぎて上向くの大変だよね。気づかなかったよ」


まぁ、俺も下すぎて向くの大変だったし、おあいこだよね、なんて言いながらわざわざしゃがんで話しかけてくる。



そりゃあ今私は四つん這いで普段よりも低い位置に目線ありますからね!いつもならその程度の上向き加減なんて余裕なんですからね!んでもって下向くの大変とかほんと下向かずに歩いて犬の糞とか踏んでしまえばいいのに!


そんな思いを込めて睨み返せば、頭に手刀を落とされた。



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