意地悪のっぽと強気ちび
「ところで、いくらバカでもあんだけ付き合ってあげたんだから、当然赤点とか無いよね?」
あったらむしろ尊敬するレベルですが。なんて副声音が聞こえてくる。
「もちろんあるわけない!!なんのために1週間も毎日悪魔に魂を捧げたのか!」
当たり前だ!!と軽いドヤ顔で返してやった。
「…それなら、赤点を取らずにすんだお礼をしなきゃいけないね?真っ当な人間なら普通多少なりともお礼はするよね?まさかミジンコでもあるまいし、何か奢るぐらいの誠意は見せるよね?」
そう言って楽しそうに笑ったその顔は本格的にサタンで、私は悔しさで床につけたままの拳を2回ほど持ち上げ、振り下ろした。