意地悪のっぽと強気ちび
「解せぬ…」
どうしてテストも終わって解放感に満ち溢れてるはずの今日、学校から出ても隣に結城くんがいるのだろうか。
非常に解せぬ。
少し前を歩く結城くんは、心なしか機嫌が良さそうだ。鼻歌でも歌いだしそう。
私なんてこれから奢らされるというのに。
きっと奴のことだから、あれもこれもとか高いのばっか注文して、私を破産に追いやる気なのかもしれない。
そんなことを考えてついていけば、まぁ当然気分は最悪で。
気付けば止まっていた結城くんの背中に思いっきり頭をぶつけた。