白苺珈琲店
「飯、さげろ。食う気がなくなった」
「………」
「早く、アリス」
「な……っ」
その時皿に盛った料理を床に落ちた。
ガチャンッ
お皿が割れた音。
「……拾え、マロン」
メイは何もなかったかのように平然としていた。
マロンという人がバラバラ皿を拾った。
「メイ様、服が汚れております」
マロンがメイの服に付いた汚れをタオルで拭く。
「あ……ごめん……」
「別にいい。皿なら何枚もある」
「マロンさん……怪我してない?」
アリスは聞いた。
「してませんよ、大丈夫です」
マロンはニコッと笑った。
優しい人だ。
「ほんと……ごめんなさい」
「いいですよ」