強引上司のターゲット
「あ!ついでにさぁ、君はそこが魅力だから、素直でバカなのは、変えなくていいよ?」
最後の語尾を上げながらウィンクをされて、思わず大爆笑だ!
「ギャッハハハハハハハ!」
あたしがどんなに笑っても新庄さんの怒りはヒートアップしたらしく、ついにバーテンさんは頭をはたかれていた。
あ〜、あたし、笑ったの何日ぶりかな?
そうだ。
もうずっと、笑ってなかった。
「もう本当にお前いいから!あっち行けって!」
最高に不機嫌な新庄さんにバーテンさんも逃げるようにいなくなった後、本気で困った顔をした新庄さんがあたふたと謝ってくれる。
こういう新庄さん、知らなかった。
あたし、怖いとしか思ってこなかったもんな〜!
きちんと話をするために会ったけど、新庄さんのこういう所、知れてよかった。
久しぶりの軽くなった気持ちが心地よくて、透き通った綺麗なブルーのカクテルを一瞬で飲み干した!