SMILE
.......え?
槇原さんが長くない.......?
私は呆然とそこで立ち尽くしてしまった。
たった2回しか話たことのない人だけど
槇原さんの存在は私の中で
知らず知らず大きくなっていた。
立ち尽くしているあいだに
ポンっと何かを投げられた。
後ろを振り返ると槇原さんがいた。
私が大事にしているお守りだった。
「落し物です。あなたのでしょう?」
私は無意識に槇原さんに近づいていった。
「槇原さん。なんで近づいてくれないんですか?
槇原さんはなんでそうやって突き放すんですか?
.......長くないってどういうことですか?」