好きとスキが重なった日
「今日は本当にありがとう!
悠真と遊べてすごく楽しかったよ
じゃあ、また明日ね!」


「俺も美莉亜と一緒に居れて、すごく楽しかった
おう!また明日な!」


私は悠真にお辞儀をして、門をくぐろうとしたら…

いきなり腕を掴まれた。



「悠真…?」


腕を掴んだと思ったら、すぐさま私の方に急接近をして、私の唇にキスを落とす。


そのキスは初めてされたキスよりも長かった。


「んぐっ」


「何だよ、その声!
ハハハ、これでおあいこだな

もう俺に意地悪すんなよ!」




悠真の柔らかな唇が…
フワッと私の唇と密着した時悠真は二度、三度口づけしては中々唇を離さなかった。




何か悠真の目が本気・・・




「もう悠真に意地悪しないよ!
キスされるくらいなら、悠真の意地悪止めた方がマシだもんね!」


「今の訂正しろ
じゃなきゃまたキスするぞ?」


「分かりました
訂正します」


「だからって敬語使うなよ、まったく…」


「ごめんなさい」


「まあいいや、気を付けて家入れよ!

あ!そうだ!
明日11時に学校に集合ってことで!
んで、遅刻したらそうだなー

図書室で甘いことするのってどう?」


「どうって訊かれても、その時間帯なら遅刻しないよ!普通」


「さぁ、どうでしょう?」


「またからかうつもり?」


「からかってねーし

いいから家入れよ、風邪引くぞ!」


「うん、そうだねっ!
今度こそ本当にバイバイ」


私が悠真に手を振ったら、悠真も同じように手を振り返してくれた。


今日は一段と冷え込みそう。


そう思いながらも玄関の鍵を開け、家の中に上がっていく。






悠真が私が家に入るまで、帰らないで見守ってくれていたこと。




そんな小さな優しさがいつの日か重なりあって


太陽が照らせばそっとハート模様が段々浮き上がってくる。



そのハート模様が私達の愛の印の一つ。
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