好きとスキが重なった日
私はお母さんを起こさないように、そっと立ち上がりスマホを手に取る。

時刻を確認すると10時なんかとっくに過ぎていた。


ヤバイじゃん!時間…


それに9時過ぎに三件くらい悠真から電話が掛かって来てるし。



遅刻して甘いことされたらたまったもんじゃないよ。



絶対ドキッとしちゃうし、ビクッと体が反応しちゃう。




私はボサボサの髪を櫛でとかし、今日だけ特別にポニーテールにした。


服も大急ぎで選んだら、結局はスカートになっちゃったし…。


秋冬仕様で、可愛いメルヘンなスカート。
ポニーテールとよく合う!

ちょっと首がひんやりしちゃうかもだけどね。




それからも私は身支度をさっさと済ませた。

私が身支度を済ませた頃にはお母さんがとっくに起きてて…


もっと早く起きてよ!などは案の定言えなくて…



″いってきます″とだけを言って家を飛び出した。



今日に限ってスカートを穿いて来ちゃったから、自転車には乗れないと思い断念して徒歩。


自転車に乗ってスカートがヒラヒラと捲れたら、そっちの方が恥ずかしいから………。



私は歩いたり走ったりしたにも関わらず…
いつもは短く感じる道のりが長く感じた。




そして校門に着いた時…



悠真は下を俯きながら腕組みして

まだか、まだかと言わんばかりに私を待っていたけど…

私が″悠真″ って名前を叫んで手を振ると、悠真は ハッと驚きながらも手を振り返してくれた。



驚きのあまり冷汗までかいちゃって。




そんなに私の印象違うかな…?
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