好きとスキが重なった日
私はしりもちをついたお尻を擦り、痛みを少しでも和らげる。


それから一階から二階に繋がる階段を上がり、二階の渡り廊下を歩いていた時…

校長先生が校長室から出てくるのが見えた。

しかも同じ人が二人!


え!!嘘でしょ?


私は校長先生とすれ違い沙汰に声を掛けて訊ねた。



「校長先生こんにちは!」


「「こんにちは」」


いや、あからさまに声が被ってる。



「校長先生、つかぬことをお伺いしますが…
校長先生のお隣に、まさかのドッぺルゲンガーがいます!」


うー恐いなぁ。

何て返答されるんだろう…



「何を言ってるんだい?
これは僕の弟だよ!」


「そうなんですか!
でもあまりにも似ていたので…」


「まぁ確かに弟は、土日しか学校に来ないからなぁー

勘違いするのも仕方がないよ

ちなみに僕が風邪を引いたり、休みたくなった時には…よく代わりに来てくれるんだ!」


風邪で熱が出て休むのは分かるけど…

休みたくなった時って

校長先生サボり!!??



いくら双子だからって、それはかなり刺激がある。



「あ!そうだ!一つ教えておこう
彼の隣にいる君は、校長室に入る時気をつけた方がいいよ!」



どうして私達が校長室に行くことを見透かされているんだろう…?

もしかして、どちらか占い師やってるとか?
水晶で未来を予知してるんじゃ…。


「どうしてですか?」


私はすっごく気になったから、校長先生に訊いてみた。



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