好きとスキが重なった日
私がこのまま二人を見ていたら、自分じゃいられないような気がして、その場から逃げ去るように、なに食わぬ顔をして教室に入った。

教室の中では、いつもと違う光景が広がっており、生徒達が大騒ぎしている。

黒板を見ると、消えかけの落書きがまだ残っていて、黒板消しには粉がびっちりカラフルに付着していた。


消えかけの字をくっつけて読むと、深瀬と夏海先生の名前の上にハートマークが薄く書かれていて、何とか読み取ることに成功する。


私は何のことかさっぱり分からなくなり、先に教室に着いていた明日香に話を聞くと、思わず腰を抜かせる所だった。












なんで、なんでなの…。
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