好きとスキが重なった日
テストをしている最中に、悠真が人物像として出てきそうで怖かった。

でも私はそれを振り切って、一生懸命テストに挑んだ。

一限目の国語のテストが終わり、チャイムが鳴るのと同時に、明日香とゆずきが私の元へ小走りで駆け寄ってくる。


第一声は恒例の如く決まってこの言葉。



「美莉亜、テストどうだった?」


明日香が少し不安げな様子で訊いてきた。



「まぁまぁかな
でも勉強した所がかなり出たし、良い感じー!
二人ともありがとうね!」


それを聞いた二人が、そっと胸を撫で下ろしたようにも見える。


「それは美莉亜が努力したからだよ?
私達はそのお手伝いをしただけ!
ねぇ、ゆずき!?」


「でも二人がいなかったら私、ダメだったかもしれないし…」


「ちょっと中島くんのことを忘れてるけど?」



私がリュウのことに触れなかったから、ゆずきがそれを教えるために、どさくさに紛れてそう言った。
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