好きとスキが重なった日
歩き始めた私は、エスカレーターに乗って二階を目指す。

本当はエレベーターもあったんだけど…
エスカレーターの方が、密着していなくて気楽だから。


二階に着くと、ナースセンターが入り口付近にあり、病室から出てきた患者さんが、その周辺を往き来していた。

腕に管を通して点滴しながら歩いている人や、看護師さんに押されている車イスの人や、骨折しているのか、足にギブスをして、松葉づえを突いている人がいる。

近くに、自動販売機や、喫煙室があるのかもしれない。


悠真のお母さんの病室は、2○○号室。

ナースセンターの角を曲がったすぐそこに、病室があるみたい。


案外近いんだ!
何かあったら看護師さんがすぐ飛んで来られるね。


悠真のお母さんの病室の前についた私は、入院患者の名前を確認した。


2○○号室 深瀬由美(フカセ ユミ)


うん!ここで間違えない。


病室って、礼儀正しく、二度程ノックするべきだよね…


一気に緊張してきたなぁ~。

喉からっからだ・・・



どうしよう。


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