好きとスキが重なった日
「恥ずかしくて照れちゃいますよ!お母さん!」


「そうかなー?
私も美莉亜ちゃんと話してて、若い頃に戻ったみたいに楽しいわっ!

美莉亜ちゃんが私の娘だったらいいのになぁ…

私女の子が欲しかった♪」


「母さん、何言ってんだよ?
母さんには俺がいるだろ!美莉亜より俺の方が断然頼りがいあるし!

てか、何で美莉亜がここにいるんだよ?」


「悠真…」


私は、悠真のお母さんとの会話で盛り上がっていて、悠真が戻ってきたことに気がつかなかった。


それに、悠真の姿を見た瞬間、悠真に見入ってしまって、りんごの皮を剥いていることさえすっかり忘れていた。


私は唖然して、ぽかーんとするばかり・・・



「美莉亜!包丁持ったまま、俺を見るな!
あぶねぇだろ?」


「いったーっ」



そう悠真に言われたにも関わらず、私は果物ナイフで指を切り、どんどん血が溢れ出てきた。

すごく指がじんじんする。
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