好きとスキが重なった日
「美莉亜…
俺は前から美莉亜が変わったって、一番に気づいてるよ?」


「えっ?じゃあ、何で私に教えてくれなかったの?」


「それは…
別に…何もないよ?
たださ、あまりそういうのに振れると…

また美莉亜が"変態ー"とか言うじゃん?だから…」




わぁー私の失態だ・・・
悠真が私の変化に一目散に気がついていたなんて。

私、悠真のこと見破れなかった。

だからって、私のモノマネしなくたって良いじゃん!!


私そんなに、ぶりっ子に言ってないし!!!



「私、そんな毎回のように悠真に言ってないよ?

それに、女子は異性の人に、変化に気づいてもらえるって、すごく嬉しいことなんだよ!?」


「ふ~ん、そうなの?
でもさ、そうなったら…他の男に今度はちやほやされるだろ?

俺はそれが嫌なんだよ

美莉亜は俺だけのものだから…

俺だけが、美莉亜の変化に気づけるだけで十分」


「じゃあ何で、スーパーのレジでアルバイトしている時…眼鏡外してるの?

悠真だって、他の女からちやほやされてるじゃん・・・」



「男はいいんだよ

それに俺が眼鏡外してるのって、女を店に引き寄せる為!
いわゆる常連客?

客が増えれば、店の売り上げが増える
俺の常連客が増える程、バイト代上げてくれるって 店長が約束してくれたしな~

これも仕事なんだよ」


「だからって他の女に、悠真がちやほやされてるの見たくない!」


「美莉亜…
俺の気持ち、ちゃんと分かってくれ!

俺が好きなのは美莉亜だけ

他の女のものになんかならない

他の女に揺らぐほど、俺はそんなに軽い男じゃないから」




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