好きとスキが重なった日
灯の照らす向こう側
人工呼吸…
額を押さえている手の親指。
人差し指で悠真の鼻をつまむ。
自分の口で悠真を覆うように塞ぎ、一秒かけて悠真に息を吹き込む。
これを二回繰り返す。
次に胸骨圧迫(心臓マッサージ)…
胸の真ん中に手の付け根を置き、もう片方の手を重ね、両手を組む。
肘を伸ばし、垂直に圧迫(悠真の胸が4~5㎝沈む程度の強さ)
この時早いテンポで絶え間なく行う。
また圧迫と圧迫は、しっかり胸が戻るまで圧迫を緩めること。
これを30回続ける。
私は、学校で習った保健の知識や、たまたま目にしていたドクター番組の、人工呼吸や心臓マッサージのやり方を見よう見まねで真似た。
保健の成績が5で良かった。
その分、他の人より保健の知識が豊富だ!
*
この繰り返しをしばらくしていると、悠真が咳き込み息を吹き返した。
脈に触れれば、脈もしっかりと正常に動いている。
「げほっ、げほ」
私は声をかけながら、優しく悠真の背中を擦った。
「悠真、大丈夫?」
「あぁ、美莉亜のおかげで何とかな…
俺、今必死に生きようとしてるんだ
これ夢じゃないよな?
俺はさっき、自分の走馬灯を見ていた
六年前のまだ幼かった美莉亜と俺が出てきたんだ
俺、さっきまであんなバカなことを言ったけど…
今はものすごく生きたいって 死にたくないって思った」
「夢じゃない!ほら、私を見て」
私は悠真の手を掴むと、私の頬に優しく触れさせた。
「温かいんだなぁ
美莉亜って、こんなに温かかったんだ…」
「そうだよ!
生きていること自体が、ひだまりのように照らされているから、温かいんだよ?
それと、さっき悠真が言ったこと、私が全部帳消ししてあげる!!
だからもう、二度とあんな悲しいこと言わないで!
私がどれだけ心配したと思ってるの?
これからは嘘ついたり、隠し事なしだからね!
約束」
私はそう言って、自分の小指を悠真の小指に絡め、ゆびきりげんまんをした。
悠真と何かを約束するのは、今日で二回目。
改めて悠真と私だけの決め事ができた。
額を押さえている手の親指。
人差し指で悠真の鼻をつまむ。
自分の口で悠真を覆うように塞ぎ、一秒かけて悠真に息を吹き込む。
これを二回繰り返す。
次に胸骨圧迫(心臓マッサージ)…
胸の真ん中に手の付け根を置き、もう片方の手を重ね、両手を組む。
肘を伸ばし、垂直に圧迫(悠真の胸が4~5㎝沈む程度の強さ)
この時早いテンポで絶え間なく行う。
また圧迫と圧迫は、しっかり胸が戻るまで圧迫を緩めること。
これを30回続ける。
私は、学校で習った保健の知識や、たまたま目にしていたドクター番組の、人工呼吸や心臓マッサージのやり方を見よう見まねで真似た。
保健の成績が5で良かった。
その分、他の人より保健の知識が豊富だ!
*
この繰り返しをしばらくしていると、悠真が咳き込み息を吹き返した。
脈に触れれば、脈もしっかりと正常に動いている。
「げほっ、げほ」
私は声をかけながら、優しく悠真の背中を擦った。
「悠真、大丈夫?」
「あぁ、美莉亜のおかげで何とかな…
俺、今必死に生きようとしてるんだ
これ夢じゃないよな?
俺はさっき、自分の走馬灯を見ていた
六年前のまだ幼かった美莉亜と俺が出てきたんだ
俺、さっきまであんなバカなことを言ったけど…
今はものすごく生きたいって 死にたくないって思った」
「夢じゃない!ほら、私を見て」
私は悠真の手を掴むと、私の頬に優しく触れさせた。
「温かいんだなぁ
美莉亜って、こんなに温かかったんだ…」
「そうだよ!
生きていること自体が、ひだまりのように照らされているから、温かいんだよ?
それと、さっき悠真が言ったこと、私が全部帳消ししてあげる!!
だからもう、二度とあんな悲しいこと言わないで!
私がどれだけ心配したと思ってるの?
これからは嘘ついたり、隠し事なしだからね!
約束」
私はそう言って、自分の小指を悠真の小指に絡め、ゆびきりげんまんをした。
悠真と何かを約束するのは、今日で二回目。
改めて悠真と私だけの決め事ができた。