好きとスキが重なった日
由紀さんが住んでいるマンションを出た私達は、救急車に乗って、ここから数分で着く総合病院へ向かった。


ピーポーピーポーと 救急車のサイレンとともに・・・


救急車の中で、悠真の口に酸素マスクを付ける救急隊員。

悠真に向かって声をかけている。


「もう大丈夫ですよ!もうすぐ病院に着きますから、安心してください」って。

それを聞いた悠真は、ホッとするかのように、胸を撫で下ろした。



当の私は救急車の中で、悠真の手を放さないようにしっかりと両手を握っていた。


すると…
そんな私を傍でずっと見ていた悠真は、私の手を離し、私の体を抱き寄せると、耳元で甘く囁いた。


ふぅ~と 悠真の息が私の耳に吹きかかる。
ちょっぴりくすぐったい。



その前に!ここ救急車の中だよー!?


恥ずかしいよ。
酸素マスクを片手で外し耳元で"美莉亜、愛してる!"って言うなんて………。

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