好きとスキが重なった日
何だか急に悲しくなってきちゃった…

涙が溢れてくるよ。
泣きたくて泣いている訳じゃないのに、自然と涙が溢れてくる。

自分の感情に嘘をついている自分に腹が立ってくる。


やっぱり私…

悠真のこと本気で心配してるんだ。

緊急処置室から笑顔で出てくる悠真の顔を見るまで、私、安心なんか出来ない。


ずっと、悠真が無事に私の元に帰ってくるまで、私、祈り続ける。



私は、緊急処置室の近くにあるソファーに腰を深く下ろすと、祈るように両手を合わせ、額とくっつけるように当てた。



悠真はきっと、″また走馬灯を見ていた、六年前の俺達を″なんて言うのかな。
< 330 / 527 >

この作品をシェア

pagetop