好きとスキが重なった日
その後悠真が入院する病室に着いた私達。

生憎二人部屋だった。
でも、隣のベットには誰もいない。

つまり、個室に悠真と二人っきり!?





看護師さんが悠真の体を抱き抱え、ベットの上に寝かせ始める。

私はそれを傍でじっと見ていた。

全ての肯定を終えた看護師さんが、悠真に向かって話掛けた。

私は看護師さんが話掛けるのと同時に、パイプ椅子に腰かける。


「二、三日、検査もかね入院してもらいます!
一つ、絶対に安静にすること!分かったかな?

後、入院のことをご両親に伝え、入院の手続きをするよう、申してくださいね」


「はい!分かりました」


「では失礼しますね!」


そう言った後お辞儀をして、コトコトと靴音を立てて、看護師さんが去っていく。



「美莉亜、俺の携帯知らないか?
母さんに連絡したいんだが…」


「さっき、悠真のお母さんにメールしといたよ!
後これ、携帯!はいっ!」


私が悠真に向かって携帯を受け渡す。
悠真は私の手からするりと携帯を受け取ると、思わぬことを口にする。


「それ以外に何か見た?」


「ううん、見てない!
勝手に見たら、悠真怒るじゃん?」


「まぁ、そうだな
疑って悪かった…」


私は咄嗟に、見ていないと嘘を吐いた。
私だって、悠真との約束破ってんじゃん。


人のこと言えないよね・・・。


悠真、嘘ついてごめん。

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