好きとスキが重なった日
「もういいよ!
気にしてないから」


「そっか…」


悠真は申し訳なさそうにそう呟くと、悠真が自分の太ももの上を叩き、こっちにおいで!と私を誘導させる。

まるで耳掻きでもしてもらうかのように、優しく悠真の太ももの上に頭を乗せた。


その瞬間、悠真は私の髪を優しくすくように撫でた。

私は悠真の顔を見るために、頭を動かし、悠真の方を向く。

悠真は私を優しく抱くように、体を覆ってきた。

悠真の体の温もりが、温かい。
さっきまでは顔を青白くさせ、少し冷たくなってたのに………


「悠真…?」


私はそう悠真に声を掛けるが、悠真は黙ったまま沈黙が流れる。


今は何も話さない方がいいのかも。


そう思った私は、悠真の体の温もりを肌で感じるよう、瞼をゆっくりと閉じた。




王子の太ももで眠りにつく、お姫様のように…。
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