好きとスキが重なった日
悠真の髪から、ハーブみたいな爽やかな香りがする。
何だろう、この匂い。
すごい心が落ち着く。

高級なシャンプーでしか嗅いだことのない匂い。

ふぅ~ん

私はあまりにも心地がよくて、眠り姫みたいにすやすやと、気がつけば眠りについてしまった。




どれくらい寝ていたのだろうか。

私が眠りから覚めると、悠真は枕に頭を乗せ、何でもしてくれ~みたいに私に体を委ね、当の本人はうとうとしていた。

瞼が閉じたり開いたり。
眠たそうな素顔がこれまた可愛い。


「あ、起きたのか!おはよ」


悠真はあくび混じりにそう私に問い掛けた。


「悠真おはよ!あれ?私、寝ちゃってた?
ごめんね、私のせいで体勢キツかったよね・・・」


「別にいいよ!
美莉亜の可愛い寝顔が見れたしな~
ついでにほら!写真撮っちゃった

美莉亜って、本当に可愛いな!!」


「ちょっとー写真消してよ~
恥ずかしいじゃん!」


私の寝顔を撮った写真を、ホレホレと私に見せるかのように、携帯を見せびらかしてきた。

私は携帯を奪おうとぴょんと起き上がるが、悠真の動きが速すぎる。


さすが元バスケ部。
行動力がまず違う。


諦めた私はパイプ椅子に座り、悠真に向かってボヤくが、言ってはいけないことをつい癖で言ってしまった。


ヤバイ、悠真にバレたかな。
お姉ちゃんからのメールを勝手に見たことバレたのかな?

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